
日本には多くの伝統文化が残されています。しかし、私たちはそれらをどれほどの知識と経験をもって、語ることができるでしょう。「日本には、能や歌舞伎といった伝統文化がある」という程度の認識なら、「外国人から見た日本」とあまり差がないのかもしれません。
あらゆる情報が行き交い、世界がつながる今。異文化間の平和的交流は、全世界共通の課題です。その鍵となるのは、自国の文化への深い理解と誇り。
日本に古来より伝わる「能」と「お酒」。現在ではどちらも一部の人の嗜好の対象にすぎないように見えますが、長い歴史を経て、今なお人々が必要とする何かがそこにあるはずです。
能は人を楽しませ、人同士が争うことの無益さを説きます。お酒には、人々の気を和らげ和ませる力があります。「和氣乃會」では、能もお酒も人々が和気藹々と暮らしていくために存在してきたものと考えます。
自尊心の中にしか、他者への尊重は生まれません。自国の文化への高き誇りは、世界平和への大きな光になり得るのです。